サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江 連載コラム 暮らしを彩るWatashiiro 第27回  薔薇の季節

薔薇の季節

遥か遠い昔から人々の心を魅了してきたお花、優美で気品があり優しげで、時には力強くそして美しく香る花…ばら。
そんな薔薇の季節がやってきました!暮しの中ではもちろん、絵画・歌・ポエム・物語…そして近頃では食の分野でも使われています。

このような誰もが好きな素敵な薔薇、いったいどんな神様がつくり、いつ頃から出現したのでしょうと、ついつい感心してしまいますが…
数年前、私が所属する花・芸術文化協会でのお勉強会で学ばせていただいたことを思い出しました…遥か5000万年以上も前くらいにヒマラヤに自生していたのではないか、そしてその最初の薔薇は、現在よく見る幾重にも重なっている花びらではなく、5枚の花弁を持つ一重咲で、今でいう“野ばら”の様な薔薇だったのでは?と。その薔薇がヒマラヤから、西はヨーロッパ、東は中国・アジアへと広がっていったという事でした。5枚の花弁?というと北海道のお花に指定されている”ハマナス”があるのですが、これはバラの原種の一つと言われており、あちこちに咲いているハマナスがバラの原種でした…なんて聞くとちょっとうれしく、なんだかハマナスの花がずいぶんと愛おしい感じになります。

イメージ

そんな歴史をたどる薔薇が初夏を迎える6月7月にはお庭いっぱいに咲き誇るのです!近年は本当にたくさんの品種改良もされ、花びらの雰囲気も、色も、形も、大きさも、そして香りも素敵なものがいっぱいです。お花の仕事に携わっている私でさえその名前は覚えきれないほどです。

もともと薔薇は春と秋に咲くお花だったそうですが、これもいろいろな改良の末、今では四季咲きの花も多くなり長い期間楽しむことができるようになりました。薔薇に凝りだした私は、バラを飾るだけではなく、ジャムを作ってみたり、シュガーフラワーいわゆる砂糖づけにしたり、お料理に飾ったりと楽しんではおりますが…実は大きな大きな夢があるのです!!

いつの日か…大切にしている自宅の薔薇で香りを調合し、私だけの香水ができたら…なんて!無理でしょうか。どなたかご指導くださいませ…
さあ、今咲き始めたピエール・ドゥ・ロンサール、ル・ドューテ、アイスバーグ…まだ咲かないジュリアやキャラメルアンティークグレイス…今年も綺麗に咲いてくれますように!

でも…きれいに咲かせるにはなかなか大変なお仕事も付きもの。アブラムシや小さな毛虫…こまめに見つけて対処しなくては!
さあこれから暑くなる季節、朝と夕方少し忙しいお庭の手入れです!!

サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江
監修
サロン・ド・テーブルUmemoto
代表 

梅本 光江

学生の頃から花の美しさに魅せられ華道を学ぶ。
その後、ヨーロッパのフラワーアレンジメントやテーブルコーディネートに関心を持つようになり、インストラクターを取得。
現在、札幌で唯一のお花・お料理・テーブルセッティングを中心としたおもてなしとマナー教室、そしてプリザーブドフラワーの教室を開講。その他、ギフトやウエディングブーケ、ディスプレイなども手がけている。