春に咲く黄色 〜しあわせの色〜
2月の暦をめくるとすぐに訪れる節分、その次の日迎える立春。
さあ春の扉を少しずつ開いていきましょうとドキドキするような季節です。実際はまだまだ寒く雪も降るさなかですが、春を迎えるスタートラインの始まりなのです。
一日一日時間を重ねるたびに春の香りが広がり、日が徐々に長くなって春の色がふくらんできます。そんな春の色は、黄色!
この黄色は自然界にたくさんあって、古代から豊かさの象徴とも言われほとんどの植物はものを黄色く染める色素まで持っているそうです。ついこの前迎えたお正月でも黄色といえば“栗きんとん”。くちなしできれいに染めた美味しいおせち料理の一つでしたね。
このように食べ物も布も紙までも、お花やたねや木の皮などで黄色に染めることができる染料になるのです。
そんな黄色ですが一番親しみやすいのはやはりお花の鮮やかさのような気がします。
長く寒い冬が終わり春の訪れを待ちわびるヨーロッパや日本でも黄色水仙や菜の花、エニシダ、ミモザ、タンポポ、チューリップ……たくさんの黄色い絨毯の広がりは何とも言えない幸せを運んでくれるのです。
春の柔らかな日差しとともにあちらこちらの土手や道端、畑に菜の花やタンポポが咲き、私も幼いころ野原いっぱいに広がるタンポポの中で長い長い首飾りや花冠を編み遊んでいました。遠い記憶の幸せな時間です。
またイタリアやアメリカ、フランス、日本でもミモザの日といってミモザのお花を贈られた女性は幸せになるという素敵な花贈りの日まであるのです。
ミモザのまるくころころとしたふさふさの黄色は、何とも幸せな気分で心もうれしくなる春のお花ですね。
こうしてみると今も昔も何かに幸せを感じて春を待ちわびていたのは変わりがないようです。
今年はぜひあなたの好きな黄色いお花で素敵な春を迎えてみませんか?
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サロン・ド・テーブルUmemoto
代表
梅本 光江
その後、ヨーロッパのフラワーアレンジメントやテーブルコーディネートに関心を持つようになり、インストラクターを取得。
現在、札幌で唯一のお花・お料理・テーブルセッティングを中心としたおもてなしとマナー教室、そしてプリザーブドフラワーの教室を開講。その他、ギフトやウエディングブーケ、ディスプレイなども手がけている。