八巻滋倶(やまきしげみ) 特別連載コラム 予防医学のすすめ〜今私たちができること〜 健康の原点「呼吸」

健康の原点「呼吸」


この「予防医学のすすめ」の連載コラムから、微力ながら何かしら健康づくりのお役に立てることが1つでもあることを願いながら第一回目のお話をお伝えします。
健康で美しく、若々しくいたい。誰しもが願うことです。
世の中にはたくさんの情報があふれ、健康法、美容法、食事療法、etc.……数え切れないほど有ります。
ですがこれが絶対!と言うものは残念ながらありません。
そこで健康の原点を少し考えてみましょう。
酸素を吸って、食物、水を取り入れて、適度な運動をする、よく眠ること、等が生きる基本となりますが、私の30年間の治療経験から思うことは、一番先に行う健康法は「排泄」です。
出入り口という言葉があるように、出が先です。体の中に不必要なものを先に出してから取り入れることが大切です。大まかな排泄は、呼吸、尿、便、皮膚です。

まずは呼吸について。
呼吸と言う文字をよく見ると、「呼」まず吐くことが先、それから「吸」吸うことが後です。
人が生まれてくるとき、「おぎゃー」と息を吐きながら生まれてきます。亡くなる時は、「息を引取る」と言います。

健康の原点

ストレスを多く受けている人、うつ病の人などは、息を止める癖、ため息を吐く癖がついています。すなわち息を吐き出すリズムを忘れてしまっています。吐くことが出来ないと吸うことも出来ません。
吐き出すことを忘れてしまうと、汚れた息が体の中に充満してしまい、そのことによって頭に行く酸素が無く、脳が酸素不足となって、余計なことを考えたり、マイナスなことを考えたり、健康的な発想は出来なくなり、自律神経が乱れてしまいます。
1日1回は呼吸を整える時間を作ります。1分間の理想的な呼吸数は18回。3秒に1回のリズムが理想的です。1分間18回の呼吸法を、1日数回意識をして行ってください。
不調なときほど「呼吸を整えること」は難しく感じると思います。乱れているとき、整っているときで自分の健康状態をチェックすることが出来ます。

次回は尿と便について。

鍼灸師・整体師・気功師・医療法人福徳栄会理事・上海専家医学研究中心客員教授 八巻滋倶(やまきしげみ)
監修

八巻滋倶(やまきしげみ)


鍼灸師・整体師・気功師・医療法人福徳栄会理事・上海専家医学研究中心客員教授
北海道札幌市出身。治療家として多くの患者の診察する一方で、オリンピックメダリストのメンタルトレーニングやボディケア、大手健康器具メーカーや病院での講演、上海交通大学での講義なども行ってきた。約10年前からは、健康講座を全国各地で開催し、8,000人以上に講習をしてきている。また、薬石を使用したジェル「マイクロウオーターシリーズ」を開発し、皮膚からの健康法を推奨している。