サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江 連載コラム 暮らしを彩るWatashiiro 第31回 〜晩秋の休日の楽しみはほっこりと〜

〜大好きなものはお花と香り〜

お好きなものは?と誰かに尋ねられたら、あなたは何とこたえますか?
私は...一番に“お花”とこたえます。

ふわりとした花びらの薔薇が大好きですが小さな可愛らしいお花も好き。スズランやスミレ、それは何とも言えない個性的なフォルムが愛おしく小指ほどのお花から素敵な香りが舞うというのも魅力的!それで二番目に好きなのは“香り”となるのです。香り、“パフューム”そう、“香水”というわけです。
この香り、今ではいろいろな調合が増え数えきれないほど多くの商品が出ていますが、それはまるで“人の想い”と同じで軽い香りから深く強い香りがあり、トップノートからミドルノート、最後にラストノートと分けられるように香りの変化がとても特徴的。
よく、“香り”はその人を印象づけるといわれていますが、本当にその通りだと思うのです。
イメージはまさに“香り”によってつくられるといってもいいのかもしれません。

イメージ

そんな香りに私が興味を持ったのはいつの頃か記憶をたどればそれは10代....
そのころ大好きだったのが繊細なレースやお花、きれいな紙、何かのお礼やギフトにいただいた高級石鹸。(誰かが言ったわけではないけれど子供ながらに高級と感じていたのでしょう) それはつるんとしたピンクやうす紫の色のついた石鹸で普段の石鹸とははるかに違う素敵な香りがついていたのです。それが今思う、“香り”に興味をもった始まりのようです。おまけにその石鹸を包む紙には大好きなお花の絵が描かれていたのです!綺麗な薔薇やスズラン、スミレ.....ほら、いま大好きなお花と同じなんです。不思議!
そして初めて“香り”を自分のために買ったのは、大学生も終わりのころ...当時帝人パピリオから出ていた練り香水でした。これは使いやすい口紅タイプの練り香水で白色の陶器のようなステックでキャップにはこれまた大好きなお花の絵が描かれていたはず。ここでもやはり薔薇やスズランだったと思います。薔薇は薄いピンクの、スズランは薄い黄色の練り香水でした。

こんな風に思い出を手繰ってみると今大好きなものは“いま”ではなく、物心ついた頃、少し大人に近づいた頃から始まっていたのだわ!と気付きました。
お花と香り....少しづつ進化はしているけれど、昔から変わらない日本人の細やかな感性と感覚、季節感を大切にしてきた私達だからこそ大好きなものを大切にしていきたいですね。
少しづつ年齢を重ね、より素敵で魅力的でいられるために!

サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江
監修
サロン・ド・テーブルUmemoto
代表 

梅本 光江

学生の頃から花の美しさに魅せられ華道を学ぶ。
その後、ヨーロッパのフラワーアレンジメントやテーブルコーディネートに関心を持つようになり、インストラクターを取得。
現在、札幌で唯一のお花・お料理・テーブルセッティングを中心としたおもてなしとマナー教室、そしてプリザーブドフラワーの教室を開講。その他、ギフトやウエディングブーケ、ディスプレイなども手がけている。