梅本 光江 連載コラム 暮らしを彩るWatashiiro 第6回「秋は和菓子でゆっくりお茶を楽しみましょう。」

秋は和菓子でゆっくりお茶を楽しみましょう。


ナナカマドの実がオレンジ色から紅色へと染まりはじめ、秋の訪れを感じます。
暑かった夏にピリオドを打ち、少しだけ心も身体もリセットする季節です。
そんなときには、ゆったりと自分のための“お茶時間”。
すてきでしょう!!
緑茶や紅茶、珈琲などを気分に合わせていれてみましょう。お飲み物が決まったらもう一つ、お茶のOTOMOも大切です。
最近はお洒落で美味しい洋菓子が、選びきれないほど並んでいます。本当に見ていて飽きないほど美しくてまるで宝石みたいです。
でもこの秋、私がオススメするのは和菓子。羊羹からどらやき、かりんとうやおせんべいと沢山の和菓子がありますが、お茶のOTOMOとして生菓子はいかがでしょう。 生菓子、いわゆる茶道でいただく主菓子です。この生菓子は季節の移ろいや行事などを色と形に意匠をこらし、日本が世界に誇れる素晴らしい和菓子のひとつになっています。

暮らしを彩るWatashiiro
生菓子ひとつひとつに付けられた名前……、これもその季節に合った今だけのものになっていて魅力的だと思いませんか?例えば10月だと、そのまま“神無月”だったり、イチョウ・柿・紅葉・山里・秋桜……と、この季節ならではのネーミングで楽しませてくれます。手のひらにちょこんと乗るほどのちいさな生菓子ですが、その中にこめられた季節の味わいを視覚からもたっぷりと感じられる粋な和菓子なのだと思います。
そしてこのかわいらしい生菓子、緑茶はもちろんの事、紅茶や珈琲にもしっかりと合うのです。サプライズが好きな私はテーブルコーディネートのお教室でも時々洋食器にのせ紅茶と一緒にお出ししていますが、“かわいい”と喜んでくださいます。
なんとカロリーも洋菓子に比べると少し低いと言われているようで、とてもうれしいですね。
秋のお茶時間、この秋は和菓子をOTOMOにしてみてはいかがでしょうか。素敵なネーミングの“かわいらしい秋”をお皿の上に載せて……。

サロン・ド・テーブルUmemoto 代表 梅本 光江
監修
サロン・ド・テーブルUmemoto
代表 

梅本 光江

学生の頃から花の美しさに魅せられ華道を学ぶ。
その後、ヨーロッパのフラワーアレンジメントやテーブルコーディネートに関心を持つようになり、インストラクターを取得。
現在、札幌で唯一のお花・お料理・テーブルセッティングを中心としたおもてなしとマナー教室、そしてプリザーブドフラワーの教室を開講。その他、ギフトやウエディングブーケ、ディスプレイなども手がけている。